第1回「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」放送 鶴巻和哉×亀田祥倫が語った「龍の歯医者」の制作秘話、庵野秀明監督も登場

11月10日(月)、「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」の初回放送を実施しました。初回の放送では、第1弾作品である「龍の歯医者」のアニメーション監督を務めた鶴巻氏、キャラクターデザインを務めた亀田氏をゲストに迎え、「龍の歯医者」の制作秘話に関して語り合っていただきました。

【「日本アニメ(ーター)見本市の“声”に関して】
番組冒頭で急遽出演した庵野監督より「日本アニメ(ーター)見本市」の声優は山寺宏一氏と林原めぐみ氏だけであることを改めて発表しました。

「(声優が二人だけであることに関して)「日本アニメ(ーター)見本市」は本数が多いのでそのたびに声優さんをキャスティングしていると現実的ではありません。そこでパッと思いついたのが山寺さんと林原さんでした。何本かアフレコも済んでいるけど、すばらしいです」

★今回の企画にむけて、声優を務めている山寺宏一さんと林原めぐみさんからもコメントをいただきました。いただいたコメントは下記のニュースよりご覧いただけます。
http://animatorexpo.com/news/8


(司会 山田美幸氏、明治大学大学院 客員教授 アニメ特撮・研究家 氷川竜介氏)


( 左:放送中の様子, 右:声優に関する秘話を語る庵野監督)

【「龍の歯医者」舞城王太郎監督からメッセージ】
今回の「龍の歯医者」の監督をつとめた舞城監督からは、番組視聴者に向けてコメントをいただきました。また、番組中には、舞城監督が制作した絵コンテも公開されました。5分弱の映像だったにも関わらず、数分の尺では収まりきれないボリュームのプロットが存在していたとのことです。

「アニメーション業界では初めまして。舞城王太郎と申します。物語の受け取り方について、読者、視聴者、観客の方々の解釈を限定したくない、狭めたくない、独自性を確保したいという気持ちから姿も声もできるだけ出さずにお仕事をさせていただいています。とは言えせっかくのイベントに参加せずにすみません。失礼をお許しください。

小説、マンガ、実写映画やドラマ、そしてアニメなど、物語にはいろんな表現の方法があって、それぞれに、それじゃないと踏み込めない領域や、見せられない情景や、獲得できないリズムや、飛び込めない世界観というものがあるんじゃないかと考えています。言い換えればそれぞれにそれぞれの味があります。同じ物語でも表現によって味わいの違いが生まれ、上手くいけば膨らみと深みと喜びと楽しみを大きくするはずだと思います。

今回参加させていただいた『龍の歯医者』は是非ともアニメにしたかった物語です。その気持ちの詳細をここで語るのは、そもそも皆さんの前に出てこない理由を台無しにするのでやめますが、ご覧になっていただければご理解いただけるんじゃないかと思います。

や~~~、と、くだけた口調で申し上げますが、表現方法の選択で、実際的に異なるのは単純にそこに関わる人数と時間で、小説なら一人、マンガなら一人から数人、実写映画やドラマなら登場人物分の役者と必要な分のスタッフが関わりますが、アニメは登場人物の一挙手一投足に大勢の描き手が必要です。登場人物がヨッと手を挙げる動作なら、小説ではそう書くだけ、マンガなら一コマ、実写なら役者とスタッフ揃ってもらって数時間仕事、アニメは絵コンテ描いてレイアウト決めて原画を描いて動画を描いてそれをチェックしてひょっとしたら直して色塗って背景塗って重ねて撮影して何かの失敗や不具合が出たらリテイク取って撮影し直し、という過程に大勢のスタッフが関わり続けます。大変です。た~~~~~~いへんです。いやもうホント、小説でなら「よっ」のひと言なのに。

でもその大変さを経て表現するアニメにしか獲得できない味わいが確かにあるのです。それを求めて、そしてそれを極めるべくこれからも大勢の人たちが頑張るわけですし、舞城王太郎自身も精進していきたいと思います。
 同時に、鶴巻さんを始めカラーの皆さんとアニメを作らせていただくというのはひたすら楽しい時間を過ごすことです。その喜びも今回の『龍の歯医者』から伝わりますように。
…と、込めた思いの一つがぽろっと漏れましたが、あとは内緒ということで、ではでは、どうかよろしくお願いいたします。ありがとうございました!」


(舞城王太郎監督が書いたキャラクター原案)

【鶴巻氏と亀田氏が語った制作秘話】
番組ではアニメーション監督を務めた鶴巻氏、キャラクターデザインを務めた亀田氏が出演し、「龍の歯医者」の制作秘話について語りました。鶴巻氏は最初、舞城監督には原案と脚本をやってもらうつもりだったといいますが、舞城監督の小説を読んで、その緩急の付け方から「映画の編集にも興味を持っておられるのでは」と考え、監督の話をオファー。これに舞城監督もノリノリでOKしたのだといいます。舞城監督からは当初の予定をはるかに超える尺のプロットが上がってくるなど、やる気も十分。このプロットに鶴巻氏と亀田氏のアイデアを加えて世界観を再構築し、「龍の歯医者」が完成しました。


(左: アニメーション監督 鶴巻和哉氏, 右: キャラクターデザイン 亀田祥倫氏)

「龍の歯医者」の設定資料等は下記作品ページからご覧いただけます。
http://animatorexpo.com/thedragondentist/

【氷川の二度見】
番組MCでもあるアニメ評論家・氷川竜介氏が毎回作品の注目ポイントを紹介する「氷川の二度見」コーナー。今回は作品中に登場した雲の表現について語られました。作品前半では上空に見えていた雲が、後半は次第に体まで降りてくることで、見ている人に自然に"高所"を意識させるテクニックが紹介されました。


(見どころを解説するアニメ評論家・氷川竜介氏)

【クリエイターの履歴書】
鶴巻氏と亀田氏がいかにしてアニメクリエイターになったのか。番組では、お二人の経歴を紐解くコーナーが設けられ、アルバイト経験やアニメ業界に興味を持ったきっかけなど、お二人の人となりが伝わってくる幅広いトークが展開されました。


(「アニメとは?」のお題への回答を色紙に書いた二人)

日本アニメ(ーター)見本市、次回は第2話「HILL CLIMB GIRL」が11月14日(金)に配信予定です。

また、第2話「HILL CLIMB GIRL」について語り合う「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」の次回放送は11月17日(月)放送予定です。
視聴URL:http://live.nicovideo.jp/watch/lv199206611

★上記が語られた「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」初回放送は下記からご覧いただけます。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv197515458


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