『アニメ(ーター)海の家 @ 渋谷2.5D』レポート:「西荻窪駅徒歩20分2LDK敷礼2ヶ月ペット不可」の制作秘話

7月30日(土)、渋谷2.5Dスタジオにおいて、日本アニメ(ーター)見本市の資料集発刊記念トーク&サイン会『アニメ(ーター)海の家 @ 渋谷2.5D』が行われました。ここでは、第6話「西荻窪駅徒歩20分2LDK敷礼2ヶ月ペット不可」の共同監督である本田雄氏と前田真宏氏が企画・演出について対談したほか、本田雄氏と沖浦啓之氏による作画対談も実現しました。

2部構成で行われたトークイベントでは、まず第1部として本田雄×前田真宏による「企画語り」を開催。企画・演出などの観点から、「西荻窪駅徒歩20分2LDK敷礼2ヶ月ペット不可」の制作秘話を語り合いました。

そもそも本企画の内容は、本田監督が「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の制作に携わった際、やり残したことがあったから生まれたとのことで、「巨大なものと人間の目線を行ったり来たりするアングルの面白さをやりたかった」(本田監督)と語っていました。また、ファンタジックな世界ではなく普通の家を舞台にすることや、女の子と巨人という設定も本田監督の発案だったとのことです。

番組ではこれまで未公開だったイメージボードも披露。実際にはゴキブリを擬人化した男性キャラクターが登場するコミカルな展開が予定されていたなどの裏話が披露されました。

しかし、実際には絵コンテが多すぎて日本アニメ(ーター)見本市の予定の尺に収まらなかったことからゴキブリ男は全面的にカット。本田監督は「ゴキブリ男が出てくるまではよかったけど、そこからゴキブリ男の過去の回想に入る破天荒な展開になっていたんだよ!」とさらに裏話を暴露し、これに前田監督も「本田さんに見切ってもらったんです(笑)」と息のあった掛け合いを見せていました。

このほか、主人公の女の子については、本田監督が「昔の少女漫画のような、ふわっとした感じで描きたかった」というエピソードや、原画をそのまま使うと線の隙間が空いて色が塗れないため、原画とは別に色を塗るための線画を用意したといった苦労話なども披露され、会場のお客さんとニコ生視聴者を驚かせていました。

 

第2部は本田雄×沖浦啓之による「作画語り」です。

まず飛び出したエピソードは、同作品の原画を担当した井上氏の作画を見抜かせる「井上俊之検定」。

制作進行の担当者が上がりをもらいに行ったところ、本田監督から「この動画の中から俊之さんのカットを当てたら上がりを出しますよ」と問題を出されたというエピソードで、これに本田監督は「手の芝居を見れば一目瞭然ですよ!」とコメントしつつも、「沖浦さんと井上さん(の作画)はよく似ているから区別つかないかも……」とつぶやいて笑いを誘いました。
この話に対して、沖浦氏は「井上さんの絵はバージョンアップしているけど、デッサンの正確さは変わっていない。おれの場合は絵柄とかどんどん変わってきているから」と井上氏を賞賛しました。

このほか、本田監督は原作原理主義であることが明かされたり、沖浦氏が「デビルマン」の制作に携わったときの作画エピソードなども飛び出すなど、ファンにとっても業界関係者にとっても興味深いトークイベントとなりました。

なお、イベントの模様は8月31日(水)まで、ニコニコ生放送にて視聴可能です。
第1部:http://live.nicovideo.jp/watch/lv270222765
第2部:http://live.nicovideo.jp/watch/lv270223010


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